第9話 今度こそ本当のノブとの別れ

あんなに色々あった2人だけど…

復縁してからはもっと仲良くなれると思っていた私は甘かったんだよね

ノブにしてみれば、離れた女を取り戻すのに必死だったかもしれないけれど、元に戻ってきたときにふと冷静になったのかもしれない

一度は裏切った女をそう簡単に心からは許せなかったのかもしれない

どちらにしても、だんだんとノブの心が離れていくのをなんとなく感じた

そんな頃、ノブの異動が決まった

場所は随分と離れた県外

私はノブに

「一緒について来て欲しい」

と言って欲しかった

結局その言葉はノブの口から出ることはなかったけどね

そうやってまた私は遠距離恋愛をすることになった

会えるのは月に一回程度

寂しくて寂しくて仕方がなかった

この頃、正確に言うと潤と付き合っていた時から私は心が病んでしまっていた

いわゆる鬱病ってやつ

自分が鬱病になるなんて想像も出来なかったし信じられなかった

でもこれが本当に辛くて凄くしんどかった

仕事のことや家庭のこと、昔のトラウマ

沢山の要因はあったしそれらが蓄積されていたから、キッカケは些細なことだったのかもしれないけれど、私の心はもうずっとギリギリの状態だった

そしてある日、とうとう限界を感じた私は睡眠薬を大量に飲んでしまった

さらに睡眠薬だけじゃなくって、家の薬箱の中からありったけの風邪薬を出して全部一気に飲み込んだ

そしてカッターで手首を切った

そんなに深く切ったわけじゃないけれど、何ヶ所も切って、手首に沢山の傷をつけた

その紅い血を、傷を見て、とても美しいと感じた

気がつくと私は病院にいた

どうやら救急車で運ばれたらしい

大量の薬を飲んでしまった為、胃洗浄の処置がされた

半端じゃない苦しさに意識を取り戻したのか私の記憶はここからまた始まっている

そして私は入院することになった

3時間おきに胃の薬を飲むため、夜中でも起きなくてはいけないのが辛かった

入院が決まったとき、病室で私はノブに連絡をした

もしかしたら、私を心配して帰って来てくれるかも

そんな私の甘い考えを覆すように、突きつけられた現実はもっと残酷なノブの言葉だった

「もう俺にはいまりを支えきれない」

これが最初で最後のノブからの別れの言葉になった

私は妹に

「いなくなりたい…」

と泣きながら言うと、妹は

「いなくならないでよ」

と言って泣いた

こうしてこの恋は幕を閉じた

一番辛い時に、一番傍にいてほしい人から突き放されるのがこんなに悲しいことだって知った。


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