第5話 ストリップの値段

たまには少しライトな話しを…。

いまりです

実は私、もうずーっと昔から心療内科に通っています

その日はいつも行っている心療内科ではなく、少し大きな総合病院に来ていました

長い待ち時間にタバコが吸いたくなり、待合室の隣の喫煙所に行ってタバコを吸っていると、そこにいたおじさんが話しかけてきた

どう声をかけられたのかはもう忘れちゃったけど、そのうちおじさんは、自分が服屋をやっていると話しだした

服が大好きな私は、話しに興味を持つと

「ちょっと行ったところで服を売ってるから見に来ない?」

と誘ってきた

待ち時間も長かったし、断る理由も特になかったから、私はおじさんについて行ってしまった

本当に昔から、警戒心とかなさ過ぎる

昔の仲良かった男友達からも「おまえは隙だらけなんだよ」と言われたことがある

おじさんの後をついていくと、どこかの体育館のような所に着いた

え?ここが服屋?

と、一瞬疑ったけど、中に入ると確かに服が陳列されている

けれどそれはまるで、一般の人がフリーマッケットをやっているのに毛が生えたもののように感じた

お客さんらしき人は一人もいない

一応値札が付いていて、見るとびっくりするようなお高い値段でとても手が出ないと思った

それ以前に、あまり好みの服ではなかったけど

それでもここまで来てしまった手前、つい興味がある素ぶりを見せると、おじさんは

「何着か着てみてよ!どんな感じかみたいからお願い」

と言ってきた

半ば強引におじさんは数着の服を私に渡してきた

でもこんな体育館みたいなところに当然試着室なんてものはなかった

それでもおじさんに促されて、私は体育館のステージのようなところに上がった

「見ないでくださいね」

と言うと、おじさんは

「大丈夫!俺目が悪いから!」

と返してした

いやいや、そうゆう問題じゃない

でも私は引き下がれなくなって仕方なく着替え始めた

するとおじさんが

「可愛いブラしてるね」

と言ってきて、ようやく危機感を感じた

見えてるじゃん!!

良く考えたら分かることなのに、こんなところにノコノコついてきて、着替えまでさせられて私何やってんだろう?

急に正気になったと同時に少し恐怖心も出てきた私は、急いで自分の服に着替えて

「私帰ります」

と言った

おじさんは帰ろうとする私に近付き手にお札をねじ込め

「ありがとね!これ、お礼ね」

と言った

私の手には千円札が2枚あった

お金をもらった瞬間、おじさんの下心がハッキリ見えた気がしてなんだか無性に腹が立った

けれどとにかくその場を早く立ち去りたい一心で、私はお金を握ったまま足早に帰っていった

本当は「いりません!」ってつっかえせばカッコよかったのかもしれないけど、受け取ってしまった自分がなんだかとっても情けなく感じた

服を脱いで下着姿を見られて2千円

高いのか安いのかもわからない微妙なこの金額に、私はなんだか虚しくなった

あの体育館の服たちは、本当にこのおじさんが売っていたのかさえ怪しく思ってくる

おじさんのものだったとしても、ちゃんとしたお店じゃなかったし怪しさ満載だったわ

その後しばらくは、怖くて病院には行けなくなったのは言うまでもないです

知らない人に付いていっちゃいけないね。

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2件のコメント

  1. やはり、心療内科に通っていらっしゃったんですね。
    ここでも、妙なところに共感してしまいました。
    私は、母が家出して以来、精神的に不安定になってしまって、心療内科に通院しているうちに、パラフィリアであることが判明し現在でも通院治療を受けています。

    私は、ガードが甘いというより、強引な押しに弱いので、きっと、同じように着いて行っちゃうんだろうなぁ~

    思えば、今の主人(あるじ)との関係も、最初は、そんな感じだったような気がします。

    1. 風花さん
      お母さまの家出は辛かったですね。
      心の痛みは、包帯巻けないし見えないものだから人からは理解されなかったり、本当に辛いものだと思います。
      私もまだ通院していますがだいぶ調子は良くなってきました(*>ω<*) そして私も押しに弱いところあります σ^_^;

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